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執筆者の写真magical

手術までの経過

数ヶ月前から、米粒くらいのイボのようなものができていることは気がついていました。


でも、以前パトラの腕にできものができた時、かかりつけの獣医さんにみせたら

「老人特有のなんともないものかもしれないし、これが大きくなったらまたみせにきて」

と言われたことを思い出し、今回も様子を見るという選択をしてしまったのです。


気がついた時にはかきむしって血を流していて随分大きくなっていた。

すぐに近くの獣医さんに飛び込んで、みせたのが5月3日。


そこのお医者さんは、「最善は切って細胞診に出すことで、あとはレーザーで焼くこともできるけど、その場合は完全になくなるかはわからない」ということだったのだけど

くぅはもともと呼吸がかなりつまっていて、いつも呼吸をするたびにブーブー言ってるので

「麻酔ができるかなぁ‥」と言われて。


そこの獣医さんは普段から看護師さんがおらず、獣医さんひとりでやっているので

不安になった私は痒み止めの軟膏をもらって

さらにこれで効かなかったらかかりつけ医さんの方にも連れて行こうと思って。


それから、結局できものはおさまらなくて

5月13日かかりつけ医さんに連れて行くと、抗生剤を注射してエリザベスカラーをして、

「これで大きくなるようならまた連れてきて」とやはり言われて。


さらに6月4日、大きくなっている気がしたので再診したところ

大きくなってる!と驚かれ

慌てて別の高機能な病院にできものの写真を撮って見てもらったところ

『肥満細胞種』だろう、とのことで手術の予約をそこでやっと入れたという流れになります。


私が初めてくぅのできものを見つけてから、手術の予約をとるまでに腫瘍は何センチも大きく変わっていました。

ずっと小さい米粒のような物だったのに、大きくなりだしたら、その速度はとてつもない速さだった。


やはりくぅの呼吸の状態では麻酔は本当に難しくて、高機能の場所でしか手術できなかった事実があり小さな病院でやらなくて本当によかったと思いました。

そして、かかりつけ医さんには、腫瘍はきちんと外科のお医者さんに切ってもらわなければ、取り残しなども危険だとも言われました。


でも、振り返ってみると、そもそも私は獣医さんの言われたことを鵜呑みにしすぎて、大きくなるのを待ちすぎたのです。

結果的に、くぅの体に大変な負荷をかけ、長期の入院という悲しい思いをさせることになってしまいました。


もちろん初めてかかった近くの獣医さんも、かかりつけの獣医さんたちにもそれが最善だったのだと思います。

でも、私の最善はこれじゃなかったんだって思います。



くぅにとっての最善は確実にこれじゃなかった。



今回、くぅの手術をするのはどこがいいのかと、素人ながらいろいろ調べてみたけれど

茨城県南には、いわゆる良い高機能医療を受けられる病院がない。


結局埼玉の外科を、かかりつけ医に紹介してもらい、手術をしてもらいました。

手術が終わった後、腫瘍は全部とったと言われていたのでよかったと胸を撫で下ろしたのですが

数日後に細胞診の結果の電話がかかってきて状況は180度ぐるりとかわりました。


とった腫瘍はかなり悪い状況で、辺縁にわずかに取り残しもあるとのこと。

こうなると、再発の可能性も高いようで、再発したらすぐに連れてこいと言われました。

また、再発した場合は耳をとるしかない、とのこと。


でも手術の前に、呼吸疾患がひどいこと、高齢であること、猫エイズキャリアであること、食欲が落ちていること(体重が年々減っていて、マックスから約1kg減ってる)でリスクも高いと言われ

できればもう麻酔とか、手術とかしたくないなぁ‥と思って。


外科の先生にはきついことも言われたけれど、こちらが聞いた事は丁寧に聞いて答えてくれたし

くぅちゃんを触る手や声掛けは優しかったから、信じようと思って委ねたけれど

大学病院などを紹介してもらうべきだったのかなとか、腫瘍の認定医といわれる方に見せるべきだったのかなとか

本当にいろんなことを考えると夜も眠れなくて。


でも素人ながら、調べてみると放射線や分子標的薬という方法もあり

分子標的薬は効果が高い事、効くかどうかは腫瘍を検査すればわかるということを知りました。


だからその検査をしてもらおう!と思って病院に確認したら、すでに腫瘍はすべてホルマリンに漬けていて検査できないし、分子標的薬はしてもあまり意味はないと思うよ、と言われて。


それを聞いて、本当に悩みに悩んだんだけど、どうしても納得いかなくて。

思い切って細胞診をしてくれた所に問い合わせました。


そしたら、その先生がとてもいい人で。

くぅの腫瘍の特徴もわかりやすく説明してくれて

やはり分子標的薬は費用もかかるし、それでいて確実な方法じゃないよと。

それよりも、肥満細胞種は内蔵型、皮膚型に分かれていて、内臓にできたものが皮膚にでてきている場合もあるから

特にできやすい脾臓を超音波で確認して

遠くの効くかわからない薬を試すよりも、そういう足元を固めることをした方がいいよと言われました。


その先生は無駄な医療はやはり猫の負担になるから、獣医の自分が言うのもなんだけど

なるべく自分のうちに子には切ったり縫ったり医療にかけるよりも

毎日を穏やかに暮らす方がいいと思っているんだけど

今回のくぅの状況では手術をしたことも正解だよと論理的に説明してくれて、

すごく悩んでいた事を親身に聞いてもらえて、私もう涙ちょちょぎれた。


また電話切ったらいろいろ考えて不安もでてくるだろうから

何かあったらまたいつでも電話していいよ、とも言ってくれて。

前世神様なの?


自分で電話しといて何だけど、細胞診をした人にまで話を聞きたがる患者っていないと思うんだけど

嫌がらずに時間をとって丁寧に相談にのってくれて、すごく優しくしてくれたなぁ。


この先生とお話しして、かなり方向性は定まったけれど

またひとつの意見としておいといて、腫瘍の認定医さんにお話を聞く必要があるのかないのか

これもまた情報を集めて、今の自分にできる最大限の力でがむしゃらにくぅをサポートしようと思います。



くぅは入院中、あまりご飯も食べていないし、すごくいい子にしているから

抜糸まで家で過ごした方がいいだろうということで

15日から家に戻ってきました。


くぅは今日もカラーが不便で嫌で仕方ないはずなのに

全く文句も言わないで耐えています。


今回切った場所が場所だけに、かなり円形の小さなカラーをしていて

水を飲むのもご飯を食べるのも、人のサポートが必要なほどで

本当に辛くて仕方ないはずなのに。


なんでこんなに良い子なんだろう。

なんでこんなに優しい子なんだろう。尊いんだろう。


なんで私はくぅに、大好きだよって伝えることしかできないんだろう。

もっともっとできることないのかな。


いずれはお別れがくるとはわかっているけれど

それまでは毎日ご機嫌に楽しく穏やかに過ごしてほしいし

その時に、できるだけくぅに辛いことや後悔がないように生きてほしい。



まずは、くぅちゃんの傷と体力が回復するのを待って、私はできることを模索していこうと思います。

猫エイズキャリアのこと、軟骨の大変なところを切っているため

傷の治りも遅いという予測で、少しながく抜糸までかかります。


今後、くぅちゃんはまだまだ呼吸疾患の治療も必要だし

腫瘍についてももっともっと勉強しなくちゃいけないなと思います。



これを読んでくれた人は、本当に、本当に、

何か猫ちゃんわんちゃんにできているものがあれば、すぐに病院にみせてほしい。

取り越し苦労であれば、それはそれでいいのです。


そして、大きくなったらみせにきてと言う言葉を鵜呑みにしないでほしい。


特に、皮膚型肥満細胞種はでてきたと思ったら引っ込むを繰り返す場合もあるらしい。

猫ちゃんの場合、特に悪さをしなければとらない場合もあるみたいなんだけど

できているものが肥満細胞種なのかどうか確認する必要があるんじゃないかと思います。


本当に、本当にお願いします。








少しでも誰かの参考になることがあるかもしれないので

お写真をアップしようと思います。

術後と術前の写真です。

苦手な方は見ないようにしてね。











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